営業ノウハウ
公開日 : 2021.11.04
最終更新日 : 2023.03.07
売上を上げる営業のコツとは?顧客の心を掴む営業テクニックと活用方法を紹介
営業担当は、組織や個人目標の達成に向けて日々営業活動を行いますが、目標未達であれば時には上司からプレッシャーを受けることもあり精神的に大きな負担がかかる職種です。しかし、目標数字を達成していれば、精神的にも満たされ、充実した毎日を送ることができます。その余裕が本人の自信となり、さらなる数字を生むという好循環につながっていきます。 あなた自身やあなたの組織が、「商談をこなしても契約につながらない・・・」、「売上が伸びないけどどうしたらいい?」といったお悩みを抱えているなら、売れる営業パーソンが実践しているテクニックや秘訣、手法を取り入れてみましょう。 営業担当者が抱えるお悩みや課題に合わせた解決方法、営業の現場で活用できるテクニックに加えて、営業のパフォーマンスを大幅に向上させる「即効性の高いツール」の活用ポイントについてもご紹介します。目次
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売れない営業担当者ほど悩んでる?課題と解決方法
仕事に関する悩みは人それぞれですが、どんな企業に所属していても営業担当者は似たような悩みを抱えています。特に売上が上がらない営業担当者の課題は、これから紹介する3つのどれかに該当するケースがほとんどです。商品紹介だけで終わってしまい成約につながらない
せっかくアポが取れてお客様と商談をしても、商品紹介だけで終わってしまい次のアポを取れないという営業担当者は大勢います。次のアポにつなげるためには、商品の紹介にとどまらずプラスアルファの提案が必要です。アポを取得した際、お客様の会話や商談中にお客様の悩みを引き出して、自社商品を使うことで、お客様の悩みをどのように解消できるかを提案することが重要です。お客様にとって必要な商品であると思わせれば次のステップへ進みます。徹底したヒアリングができていない
会話の中からお客様の課題を引き出すことは、営業担当者にとって重要なミッションです。経験の浅い営業担当者は、お客様の悩みを引き出すのが得意ではないという方も少なくありません。お客様の状況や趣味嗜好などを把握した上で、ヒアリングの場に臨むことで、会話も盛り上がり必要な情報を引き出すことができます。とはいえ、営業担当者が聞きたいことを質問し続けるだけでは不信感を抱かれてしまい、重要な情報を引き出せない可能性があります。お客様との会話の中でしっかりと信頼関係を築くことが受注への近道です。セールストークは場面や相手によって変える
商品やサービスの特長、おすすめのポイントなど、お客様に役立つ情報を伝えるべく、営業担当者はセールストークを行いますが、トークスクリプト通りの単調な説明しかできないと、なかなかお客様の購買意欲をかきたてることができません。成約率を上げるためにはセールストークを磨くことが重要です。セールストークは商談のシチュエーションによっても変わります。どんな場所で、何人で、誰が参加していて、何回目の商談なのか・・・それによってセールストークを変えなければなりません。セールストークは複数パターン用意しておきましょう。売上を伸ばすために今すぐ見直したい6つの秘訣
売上を伸ばすためには、営業担当者のこれまでのやり方を見直す必要があります。これまでの営業手法やスタイルを見直すことで、それぞれの担当者の営業力がアップすれば、組織の強化につながります。今すぐ実践できて、即効性の高い改善の秘訣をご紹介します。1.お客様に「もっと話を聞きたい」と思わせる話し方

2.お客様の本心を見抜く

3.好印象を与える服装や髪型

清潔感がある髪型
お客様に好印象を与えるために清潔感がある髪型を心がけましょう。奇抜な髪型やヘアカラーは避けた方が無難です。シワや汚れ、臭いのない服装
商談の内容や案内する商品にもよりますが、服装はスーツやジャケットなどを着用すると安心感や信頼感を与えることができるでしょう。清潔感があり体にあったサイズのものを選びます。また、シワや汚れがないかもチェックしておきましょう。 さらに靴の汚れにも注意が必要です。またタバコや体臭、香水、柔軟剤などの匂いも要注意です。本人はいい香りだと思っていても、人によっては嫌悪感を抱くこともありますので、匂いのきついものは避けましょう。4.丁寧にクロージングする

5.相手が求めていることを把握する

6.資料や営業ツールをしっかりと準備する

営業の現場で活用したい心理学のテクニック
営業の現場では、心理学のテクニックが有効といわれています。人間心理を理解していれば、お客様とのトーク内容やアプローチ方法の幅が広がり、成約率もアップします。営業担当者なら知っておきたい6つのテクニックをご紹介します。クローズドクエスチョン

クローズドクエスチョンのメリット
- 回答者が答えやすい
- 素早く回答をもらえる
- 相手の決断を促せる
クローズドクエスチョンのデメリット
- 尋問されている印象を与える
- 会話をつなげにくい
クローズドクエスチョンの使用例
こちらの商品にご興味はありますか? → Yes/Noドア・イン・ザ・フェイス

ドア・イン・ザ・フェイスのメリット
- 返報性の法則により要求する側が有利になる
- 相手が満足を感じる
- 相手の決断を促せる
ドア・イン・ザ・フェイスのデメリット
- 同じ相手に使うと信用されなくなる
- 最初の要求の後すぐに小さな要求をしないと成功しない
ドア・イン・ザ・フェイスの使用例
過去に失注したお客様に限定して、値引きセールを実施する。 お客様に通常価格で商品を提案し断られたのちに、「通常は15万円ですが、今回だけ特別に2万円にします」と交渉すると、返報性の原則が働き、お返しをしなくては申し訳ないという心理が働く。フット・イン・ザ・ドア

フット・イン・ザ・ドアのメリット
- 営業の成約率がアップする
- お客様が納得した金額で受注しやすい
- 相手に満足してもらえる
- クレームや返品のトラブルが起こりにくい
フット・イン・ザ・ドアのデメリット
- 要求回数が多くなると承諾率が下がる
- 最初の要求から商品の購入を要求した場合、失敗する可能性がある。
- 同じ相手に使うと成功率が低下する
フット・イン・ザ・ドアの使用例
例)お試し期間を設定する、試供品を配布するなど、いきなり商品を購入させるのではなく相手の様子を見ながら最終的に成約を目指す。バックトラッキング

バックトラッキングのメリット
- お客様が「受け入れられている」と感じる
- お客様が「話をちゃんと聞いてくれている」と感じる
- 営業マンとお客様の認識を合わせることができる
- クレームや返品のトラブルが起こりにくい
バックトラッキングのデメリット
- 多用しすぎるとネガティブなイメージを与える
- 適当に使うとお客様の怒りに触れてしまう
バックトラッキングの使用例
お客様:ボールペンをさがしているのですが、どこにありますか? 販売員:ボールペンですね?確認しますので、少しお待ちください。バンドワゴン効果

バンドワゴン効果のメリット
- 安心感を証明できる
- 競合との差別化ができる
- 信頼性が高くなる
バンドワゴン効果のデメリット
- 過度な誇張表現を使うと効果がなくなる
- 期待されるサービスと実際のサービスが乖離しているとクレームになりやすい。
バンドワゴン効果の使用例
ユーザーの支持率が高い商品の場合、「〇〇売上ランキングNo.1」「〇〇賞受賞」、「人気モデル〇〇も愛用!」といった情報や数値を提示ローボールテクニック

ローボールテクニックのメリット
- 集客・契約が簡単にできる
- イニシアティブを取れる
ローボールテクニックのデメリット
- 営業担当者や企業の悪評につながる可能性がある
- 継続的なサービスの利用につながりにくい
- 多用すると逆効果になる
ローボールテクニックの使用例
業界最安値、全品50%OFFセール開催中といった呼び込み文営業活動の弱点や欠点を補うツール活用が有効
心理学のテクニックを使いこなすためにはセールストークや営業力を磨く必要があります。てっとりばやく営業担当者の弱点や欠点を補うにはツールの活用がおすすめです。例えば、遠方でお客様先まで出向くことができない、営業活動の分析がきちんとできていない、話すのが苦手で間が持たないといったお悩みも、ツールを活用することで解決できます。オンライン商談ツールの活用

オンライン商談ツールの機能
WEB会議、画面共有、ホワイトボード、チャットなどオンライン商談ツールのメリット
- 商談のための訪問が不要
- 遠方のお客様と商談できる
- リードタイムを短縮できる
- デモ画面を共有できる
- 商談内容を共有できる
- 教育コストを削減できる
オンライン商談ツールのデメリット
- インターネットの回線状況に左右される
- 実物を見てもらえない
- 対面を好むお客様がいる
- お客様の心情の変化に気づきにくい
SFA(営業支援システム)の活用
「SFA」とは、「Sales Force Automation」を略した言葉で「営業支援システム」のことをいいます。商談成立までの営業活動に必要な情報を共有できるツールであり、中小企業から大企業まで広く活用されています。SFAの機能
顧客管理・案件管理・商談管理・活動管理・売上予測管理・スケジュール管理SFAのメリット
- 営業プロセスの課題を見つけやすい
- データの分析がしやすい
- イレギュラー案件を発見できる
- 迅速にレポートを作成できる
- 引き継ぎ後もデータを共有できる
- 教育コストを削減できる
SFAのデメリット
- 導入に時間がかかる
- コストがかかる
- 入力作業が増える
ARの活用
「AR」とは、「Augmented Reality(オーグメンテッド・リアリティ)」を略した言葉で、「拡張現実」のことをいいます。ARは、製造現場、イベントのポスター、商品・パッケージなどさまざまなビジネスシーンに活用されています。 例として、営業用のパンフレットのQRコードを読み込むと、製品の動画を視聴できるARがあります。お客様が視覚的に製品を理解することができるので、経験の浅い営業担当者でも成約に近づけることができます。また、ARはお客様の心を掴みやすいので、商談中に活用することで、購買意欲を向上させたり好感を持ってもらうことができます。ARの種類
ARには、マーカー型・GPS型・空間認識型・物体認識型といった種類に分かれています。ARのメリット
- お客様が非日常的な体験ができる
- 商品・サービスがわかりやすい
- スマホやタブレットで簡単に実現できる
- SNSでの拡散を促せる
ARのデメリット
- スマホやタブレットが必要
- インターネットに接続する必要がある
- 回線速度に左右される
- マーカー登録できない画像がある
PDCAサイクルをしっかりと回すことで売上がアップ
商談が成功した理由や失敗した理由を分析することが、売上アップの近道です。お客様との商談を振り返る機会をつくることで、知識が深まります。どうやったらお客様にこの良さを伝えられるか、提案の練習をたくさんすることでセールストークにも磨きがかかります。営業活動において欠かすことのできないPDCAサイクルの循環についてご紹介します。営業におけるPDCAの重要性

売上をアップするにはロールプレイングが有効
PDCAを効果的に行って売上をアップするためには、ロールプレイングが有効です。営業担当者とお客様に役割分担し、営業トークの練習をします。練習すると一人では気づかなかった自分の改善点も見えてきます。 ロールプレイングの種類は以下の4タイプです。- ケース型・・・実際の商談に近い形式のロールプレイング
- グループ型・・・グループ内で役割交代しながら行うタイプ
- 問題解決型・・・実際に起こった問題を解決するタイプ
- モデリング型・・・成績のよい代表者をモデルとして行うタイプ