ECサイト運営のノウハウ!販売の流れからコツ・課題の解決方法をまとめてご紹介します | AR制作ならメーカーパーク

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公開日 : 2021.12.24 最終更新日 : 2023.06.23

ECサイト運営のノウハウ!販売の流れからコツ・課題の解決方法をまとめてご紹介します

感染症拡大を機に消費行動は大きく変化しました。店舗での販売からシフトしてECショップに重点を置いて商品販売を行っている企業も多いのではないでしょうか。ECサイトを活用すれば、低コストで効率的な販売が実現し、売上が伸びる可能性があります。 但し「ECサイトを立ち上げて1ヶ月ですぐ利益を獲得したい」というような目的を達成するのは簡単ではありません。 まずはECサイト運営の流れや、サイトの売り上げを伸ばすための改善ポイントなど基本を理解して、起こりうる課題や対策方法なども把握しておくと安心です。 今回はECサイト運営初心者の方へ向けて、ECサイト運営に関するノウハウをまとめてご紹介していきます。

ECサイト運営とは?

ECサイト運営の業務は多岐に渡ります。ECサイトを運営するために知っておきたい、ECサイト運営の流れ、ECサイト運営の業務内容についてご紹介します。

ECサイト運営の流れ

ECサイトは、次のような流れで運営します。
    1. 商品を企画する
    2. 商品の紹介ページのデザインを考案・作成する
    3. 商品の仕入や製造・販売を行う
    4. サイトの更新をする
    5. サイトのプロモーションを行う
    6. 受注処理をする
    7. 在庫を管理する
    8. 出荷や配送を行う
    9. 商品購入後のアフターケアをする

ECサイト運営の業務内容

ECサイトは商品企画から始まり、商品購入後のアフターケアまで幅広い業務があります。

1. 商品を企画する

ECサイトは「インターネット上のお店」ですので、販売するもの(またはサービス)が必要です。サイトを開設する前に、まずは商品の総合的な企画を行います。「ターゲットユーザーは誰か」「ターゲットユーザーが求める商品は何か」「現在売れやすい、トレンドになっているジャンルは何か」といった点を考えて、取り扱う商品の内容を決めていきましょう。

また、商品の原価率や自社の利益を上乗せした後の利益率なども考えて、長期的な販売戦略を立てて利益が確実に出るように準備しておくことも重要です。

2. 商品の紹介ページのデザインを考案・作成する

次に、商品を紹介するECサイトのデザインを作成していきます。デザインは、店舗の雰囲気に合った色使いにします。例えば、子供商品であれば、赤色や黄色などの暖色系を多用するのが理想です。高齢者向けの比較的高級な商品の場合、デザインには青色やゴールド、黒など落ち着いた色味をおすすめします。

また、「商品の画像が表示される時の大きさは適切か」「スムーズに商品を購入できるか」「ページの読み込み速度は速いか」といった点で画面設計(UIデザイン)をよくすることで、「SEO(検索エンジン最適化)」にも強いECサイトになるでしょう。企業内でECサイトのデザインやコーディングが難しい場合は、アウトソーシングを利用するのも一つの方法です。

3. 商品の仕入や製造・販売を行う

ECサイトの立ち上げが完了した後は、実際に商品の仕入れや販売を開始していきます。実店舗の運営と同じく、予定される販売数などを販売計画で確認してから、用意すべき在庫数を把握して仕入・製造を行うフローです。

SNS拡散や口コミといった手段で評判が広がり、いきなり大量に受注が発生するケースもあります。受注が増加した場合も含め、適切な在庫数を追加できる体制を準備するのが重要です。なるべく無駄のない商品販売を心がけましょう。

4. サイトの更新をする

ECサイトは商品の追加や削除といった手間が必要になるため、更新頻度が高い傾向があります。商品が1点増えた時点で作業が発生するだけではなく、取り扱いが終わった商品をECサイトから削除する作業も必要です。また、商品の写真(画像)については、撮影や採寸の手間が発生しますが、編集にまでこだわるとかなり手間がかかります。手間を省く場合、アウトソーシングを検討しても良いでしょう。

5. サイトのプロモーションを行う

効果的な集客のためにはECサイトのプロモーションを行う必要があります。例えば、有料のWeb広告(ペイドメディア)やブログ記事の追加(オウンドメディア)、SNS投稿(アーンドメディア)などの手段で店舗の評判は広まっていきます。プロモーションを行う際は上記の「トリプルメディア」のメリット・デメリットを意識しながら、バランス良くメディアを利用し、収益を上げていくことが必要です。

6. 受注処理をする

スムーズにユーザーへ商品を届けるためには、バックエンド業務(受注処理)が必要です。「注文確認時や準備完了に関するメール送付」「在庫の確認」「担当者への出荷指示」などの業務を適切に進めないと、ユーザーは安心して商品購入ができません。万が一在庫がない場合も、「受注が短時間に複数発生して在庫反映が間に合わなかった」ことをていねいに説明したり、お詫びしたりしてトラブルを防ぐ必要があるでしょう。

7. 在庫を管理する

在庫管理も販売予測と連携させ適切な管理を行うことが大切です。「在庫の追加」「数の調整」業務が発生しますが、タイミングを計算しながら行う必要があるでしょう。「在庫一括管理ツール」の利用で、実店舗や他ECサービスの在庫を共通で管理し、必要な在庫数をリアルタイムで確認できます。そのため、あらゆるメディアでオムニチャネル(顧客との接点を作って購入経路を意識させないこと)を実現しやすくなります。

8. 出荷や配送を行う

商品の出荷・配送では、「指示に基づいて倉庫から必要な商品を探す」「梱包を行って指定の配送業者へ引き渡す」などの業務が発生します。在庫から素早く商品を探せるように、商品を適切な状態で管理できる倉庫設備を完備する必要があります。湿度や温度などを配慮する商品は、よりセンシティブに扱う必要があるでしょう。 また、梱包では素材の強度や同梱物の確認等も必要になります。例えば、精密機器を簡易封筒で送付すると壊れるリスクがあるなど、コストを求めると梱包面で心配が出るため注意しましょう。さらに、どの配送業者と契約して配達をしてもらうか考えるのも重要です。

9. 商品購入後のアフターケアをする

発送後もユーザーに良い体験を提供できるよう、アフターケアについても考える必要があります。「クーポンを配信して次回購入へ繋げる」、「レビュー投稿をお願いする通知を送る」などの方法でリピーターを獲得し、自店舗の評判も高めていきましょう。万が一トラブルが発生した際も顧客とやり取りしながら適切な対応を行うことで、評判の悪化防止や満足度の確保につなげやすくなります。

ECサイト運営に必要な体制

ECサイト運営は大きく分けて「フロントエンド業務」と「バックエンド業務」の2種類があります。フロントエンド業務は主に集客を目的としており、バックエンド業務はECサイトの運営や成長支援が目的です。小規模なECサイトの場合1〜2人で運営していることがほとんどです。バックエンド業務は商品の発注後、スムーズに商品が届くようにしなくてはなりません。
業務 種類
フロントエンド業務 商品企画業務
仕入れ業務
サイト作成・管理
商品撮影
マーケティング
バックエンド業務 商品情報登録
受注管理
在庫管理
出荷業務
アフターサービス

売れるECサイトの共通点5つ

現在運営しているECサイトで思うように売れていないのであれば、売れているサイトの特徴を真似るのが即効性のある方法です。売れるECサイトには共通点があります。実施していない施策があれば取り入れてみましょう。

コンセプトが明確である

売れるECサイトはコンセプトが明確です。ターゲットをしっかりと設定し、コンセプトを決めています。例えば「30代のOLが休日のリラックスタイムで着用するルームウェア」といったコンセプトを定めると、そのために必要な要素や価格帯、プロモーション方法などが明確になります。コンセプトがなく万人受けを狙った商品では顧客に興味を持ってもらうことが難しくなります。

サイトが使いやすく魅力的なデザインである

ページデザインはターゲット層に合わせる必要があります。例えば、高齢者向けには「文字サイズを大きめに表示する」、「視認性の悪い色は使わない」などが考えられます。若者向けには「スタイリッシュなフォントデザインを採用する」などの工夫でサイトの特色を出すことができます。 ただし雰囲気を重視し過ぎるとマイナス要素になることもあります。最近では、無駄をそぎ落として必要な要素だけを表示する「ミニマルデザイン」が人気です。ECサイトでは商品購入を最優先したスムーズなフローが求められるため、ミニマルデザインで商品に注目が集まるような工夫も必要です。

決済方法が豊富、セキュリティ面で安心できる

ECサイトでは、決済方法が豊富だと顧客が買い物をしやすくなります。クレジットカード決済に加えて、コンビニ払いなどがあると更に利便性が高くなります。また、セキュリティ面で安心できることも大きなポイントです。フィッシング詐欺などが起きると、顧客は安心して買い物できずECサイトから離脱してしまいます。安心して買い物を楽しんでもらえるようしっかりとセキュリティ対策を行っておきましょう。

商品説明が充実している

売れるECサイトは商品説明が充実しています。納期や納入方法が明確であるため、顧客の購買意欲も高まります。読み手の感情を動かす文章であるため、顧客は「買いたい」と思うのです。単なる商品のスペック説明では顧客の心は動かせないでしょう。顧客の心を動かすセールスコピーが重要です。

商品画像が適切でイメージしやすい

商品画像が適切でイメージしやすいと購買につながりやすくなります。顧客には、文章の説明に加えて、画像で伝えられると商品のイメージをつかみやすくなります。商品の全体感に加えて詳細がわかる画像、アングルが異なる画像、着用画像など、イメージが伝わる画像を用意することが重要です。

ECサイト運営における課題

ECサイトは初心者や経験者にかかわらず、運営をしていく中で悩みや課題を抱えるケースもしばしばです。「新規顧客の獲得や集客ができない」「CVR(コンバージョン率)が悪い」など、EC運営者には様々な悩みがあります。以下では、ECサイトの運営経験者がどんな悩みや課題を感じているのか、弊社の調査結果から皆様のよくある“困りごと”を紹介します。

新規顧客の獲得や集客ができない

新規顧客の獲得は実店舗と同様、ECサイトでも簡単ではありません。実店舗の売上減少を補うためにECサイトを立ち上げたけれど結果が出ずECのコンサルティング業者へアドバイスを求める企業も少なくありません。しかし実際には短期間で軌道に乗せるのは難しいため、まずは新規顧客の安定した獲得ができるようにじっくりと施策を進める必要があります。 新規顧客を安定して獲得するには「SEO対策をする」、「リスティング広告や、アフィリエイト広告といったWeb広告を活用する」、「SNSを活用してファンを増やす」などの対策が有効です。 短期間で顧客の獲得や集客を狙う場合は、予算をかけた分だけリーチを増やせる広告の活用が有効です。長期的な視点で集客を狙う場合はSEO対策やSNSを利用したプロモーションがおすすめです。 SNSは継続して投稿するのがポイントですが、バズらせることが出来れば短期間で爆発的にアクセス数を増やせます。それぞれ、一長一短(効果が出るまでの期間や、費用など)があるので並行して行うのが理想です。 広告を活用する時は予算や露出度を調整しながら、無駄のない出稿を行う必要があります。将来的にはオウンドメディアやSNS投稿などで集客出来るようにシフトしていけるとコスト削減が可能です。 実際に、ECサイトではオウンドメディアを活用し成功している例も多くあります。「商品の効果的な使い方」「ライフハック」などのユーザー目線で役立つ記事を展開していくのがおすすめです。

CVR(コンバージョン率)が悪い

集客できても売上アップにつながらない、CVR(コンバージョン率)が悪い場合があります。考えられる理由として挙げられるのは以下の点です。
  • 入力フォームが適切でないためカート落ちしている
  • 導線が悪く、目的の商品にたどり着けない
数字を分析して、ボトルネックとなっている部分を洗い出し、改善施策を繰り返すことでCVRの改善に努めましょう。

満足度が低い・リピートしない

サービスの満足度低下は、ユーザーの購買意欲の減退につながるため、ECサイトの売上に影響する可能性があります。「アフターケアについて間違っているとクレームが来てしまった」「具体的な寸法の問い合わせがあったが、把握できておらず対応に困った」などのトラブルは、店舗側とユーザー側の認識のずれによって発生しやすくなります。 サービス満足度を向上させるには「定期的にクレームをまとめてナレッジとして活用する」、「商品の大きさを体験できるARツールを導入する」などの方法があります。 クレームは風評被害もありますが、「ここがこうなっていればよかった」などの店舗に役立つ情報も含まれているケースもあります。そのため、有益なクレームを抽出し現状の問題点を洗い出し、店舗担当者間で共有して対策を行いましょう。VoC(Voice of Customer)活用はECにおいて必要不可欠な取り組みです。 また、ECサイトの弱点は「商品のリアルなイメージを想像しづらいこと」です。ARは、その問題を解決できる手段として有効です。ARツールをECサイト内へ導入し、商品モデルを体験できる仕組みを作ることで、良質な顧客体験を提供できます。 ECサイトの売上拡大のためには、新規顧客を獲得するだけでなく、リピーターを増加させることも重要です。リピート購入を促進するための商品開発や仕入にも注力し、売れる仕組みを作ります。

問い合わせ対応に工数がかかる

顧客が問い合わせしてもすぐに返信が来なければ、購買意欲の定価に繋がります。問い合わせへのレスポンスを早める対策が必要です。問い合わせ対応にはチャットbotやFAQの活用、オンライン接客ツールも有効です。人材不足を補える点でも魅力的です。

ECサイトの課題を発見し改善する方法

では自社のECサイトの課題はどこにあるのでしょうか。ECサイト運営を成功に導くためには、現状の課題を洗い出し、改善施策を実行していかなければなりません。

ECサイトの課題を洗い出す

まずやるべきことは、自社ECサイトの課題を洗い出すことです。課題の洗い出しは以下の手順で行います。
  1. 現状を把握し、課題を洗い出す
  2. 解決策を考える
  3. 解決策を実行する
  4. データを分析する
まず、自社サイトが置かれている状況を把握することから始めます。「顧客単価はいくらなのか」、「来訪者数はどのくらいなのか」など、現状がわかったところで、考えうる課題を全て洗い出します。 「顧客単価が低い」ことが課題であれば、その原因を探ります。原因がわかったところで解決策を考えましょう。 顧客単価をアップするために、ついで買いを促したいのであれば「2点買えば2点目は半額」といったキャンペーンをカートで表示するなどが有効です。解決策を実行していき、実行後のデータを分析して数値が改善されているようであれば成功です。この工程を繰り返すことで売れるECサイトへと変化していきます。

ECサイト改善の施策

ECサイトの課題はサイトによって異なります。課題が洗い出せたところで、改善施策を打っていきましょう。

集客を強める

集客を増やしたい場合、新規ユーザーと合わせてリピーターを増やすことを検討します。広告運用やSNS運用、メディアでの紹介、クーポン配布や割引セールなど集客につながる施策を検討します。

ユーザビリティを高める

ユーザビリティを意識したECサイトにするには、サイトの導線を見直して商品を見つけやすくする、モバイルサイトを強化する、フォームの項目を減らすなどが有効です。顧客にとって使いやすいサイトになるとコンバージョン率もアップします。

顧客の信用を得る

顧客の信用を得るには、商品のデメリットを説明することも時に必要です。FAQの充実やプライバシーポリシーもサイト利用者にとって重要です。不安要素をできるだけ取り除くことを意識することが売上アップへの近道です。

商品の魅力をしっかりと伝える

商品の魅力を伝えるには、サイトの見出しやコピーを工夫し、シンプルかつ読みやすい文章で商品の魅力を伝えましょう。写真も高解像度の見栄えの良い写真を使います。また文章に加えて、音声と映像で商品の魅力を伝えることができる動画も有効です。

時代の流れを組んでECサイトを運営しよう

今回はECサイト運営初心者の方へ向けて、ECサイト運営に関するノウハウをまとめてご紹介しました。 ECサイトは、常に時代の流れを意識・分析しながら運営していくことが重要です。自社ECサイトの課題を洗い出してサイト改善を行える体制を構築しましょう。
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