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ARの基礎知識
公開日 : 2022.04.07 最終更新日 : 2022.07.11

ARを制作するならば外注と自社開発のどちらがおすすめ?ケース別にご紹介します

通信や映像の分野で技術革新が進む近年では、「AR(拡張現実)」への注目度が高まっています。チラシにQRコードを付けて商品をアピールしたり、アプリで星座のモデルを夜空に投影して眺められたり、ビジネスや娯楽などARはさまざまな場面で使われています。

このARを制作して提供する際は、「ノウハウを持つ制作会社へ依頼する」「自社で開発を行う」といった2つの方法があります。双方にメリット・デメリットがあるので把握しておきましょう。今回は、ARを制作する際に外部へ依頼するか、自社で制作するのかどちらにすべきなのかを多角的に解説していきます。

ズバリ!AR制作は外注と個人開発どちらを選ぶべき?

ARを制作する方法
AR制作会社(外注) 個人制作
こんな時におすすめ 開発期間の確保が難しい 制作用ソフトウェアがそろっている
高品質のクオリティが求められている 小規模のものを制作する
ある程度まとまった制作費用が出せる 個人的に活用するものを制作する
制作に適した案件 ・ARを活用した広告
・在庫管理ツール
・シミュレーションツール
・疑似体験ツール
・衣服・靴の試着ができるツール
・大型商品・商材のプレゼン資料など
・企業のプレゼンテーション資料
・学校の課題
・名刺
・個人制作の美術品など

ひと口にARといっても、AR技術で作成できるものは無数に存在します。

結論からいえば、AR制作は「何を作りたいか」によって、外注と自社開発を使い分けるのをおすすめします。AR開発のノウハウを持つ制作会社であれば、規模の大きいシステムやツール、広告媒体などの開発が可能です。一方、自社開発はプレゼンテーション資料やAR名刺など、小規模な開発案件に向いています。以下の項からは、AR制作会社と自社開発の二軸に分けた上で、おすすめの開発案件や開発手順などを解説します。

AR制作会社に依頼したほうが良いケース

自社開発ではなく、AR制作会社に依頼したほうが良いケースは以下の通りです。

開発期間の確保が難しい

開発期間の確保が難しい場合は、外注を検討してみましょう。ARの利用方法はシンプルですが、開発には手間が掛かります。

表示方法の選択、必要なモデルの作成、動きを付けるためのプログラミングといった工程が発生するので、すべてを効率良く管理するには専門知識やスキルが必要です。また、単に作っても活用できないと意味がありません。活用面でもAR制作サービスはノウハウを持っているので、相談することで作ってもらったサービスをフルに活用できます。

高品質のクオリティが求められている

よほどのスキルを有した方でもない限り、AR開発において高品質なクオリティを個人で確保するのは大変です。
接続品質が安定しているか、スムーズに処理落ちなくモデルが動かせるか、といった点を1から学習して身に付けるには相当な時間がかかります。その上、スピーディな開発や検証が求められるならばなおさらです。外注すれば、大衆向けに各スマホOSでリリースする、大規模な展示会で資料として活用するといった目的のARモデルをすぐ作ってもらえます。すでに目的に応じた実績があれば、最良のARサービス・コンテンツを提供できるようになるでしょう。

ある程度まとまった制作費用が出せる

制作費用を潤沢に確保できるのであれば、AR制作を専門に請け負っている会社へ相談・依頼するほうが、容易にクオリティが担保出来るため適切といえるでしょう。スタッフを雇ったり、機材を用意したりする手間やコストに比べ返って費用を抑えられる可能性もあります。

AR制作会社に依頼すると何を制作できる?

AR制作会社へ外注すると、以下のようなものを開発できます。いずれも、ノウハウがなければ難しい規模の大きい開発案件ばかりです。

ARを活用した広告

ARを活用した広告は、ノウハウが広く普及していない状況なので、自社開発で進めることは難易度が高いと言えるでしょう。また、広告媒体の選定などマーケティングスキルも必要です。

在庫管理ツール

例えば、タブレット端末で「商品の場所を画面に表示する」「撮影するとピッキングの必要がある商品が提示される」といった高機能なシステムを作りたい場合、複雑な構築が必要なので自社開発の範疇を超えがちです。また、製造工程において作業を効率化するためのツールとなるので、少しでもエラーがあると企業運営に支障を来します。よって、ARが使えるシステム開発会社を探して外注するのが得策です。

シミュレーションツール

建設分野では、施工現場において重機を3Dモデルで表示し、搬入や安全面などで問題がないか確認するツールが使われています。こういったシミュレーションツールも複雑な処理が必要であり、個人で開発できる代物ではありません。映像に合わせてステータスを表示する、警告を行うといった機能を搭載するのも、相応の手間が伴います。ツール開発実績のある会社を選定して、機能を搭載してもらうと安心です。

疑似体験ツール

旅行業界では、ARを旅行体験へ活かそうという動きが起きています。例えば、専用のグラスをはめて指定の風景を見ると、桜や紅葉といった季節ものの映像を重ね合わせられるサービスが提供されています。また翻訳機能搭載でインバウンドも安心して楽しめるのがポイントです。季節やタイミングに関係なく風景を認識して必要な処理を行うには、開発の規模も大きくなりがちです。大規模なシステムは自社開発だと難しいので、外注したほうが質の良いサービスができるでしょう。

衣服・靴の試着ができるツール

化粧品や衣服、靴などの商品の試着や試供は、オンラインだと実現が難しいです。一方ARを活用すると、実際の商品が手元になくてもシミュレーションが可能になります。アプリの中には、化粧品を自分の顔へ塗った際の想定イメージを合成してAR表示するものも登場しています。こういったリアルタイムで処理を行い変化後のイメージを表示する仕組みは、高いノウハウが必要となる分、実現が難しいので技能のある会社へ開発を依頼してみましょう。

大型商品・商材のプレゼン資料

営業活動において、大型のインテリアや工業用機械、自動車などの商品紹介は、プレゼンといったタイミングでは課題を感じます。これは、大型なので交渉の場に持ち込んでアピールするといった演出が難しくなるからです。しかしQRコードを介してチラシやパンフレット、資料などから商品の3Dモデルを表示できれば、手持ちのスマートフォンやタブレットなどから簡単に配置イメージやカラーなどを確認できます。平面で商品説明するよりも説得力が出ることにより、現物がなくても営業活動を成功させやすくなるのです。

リアルの営業活動に加えて、ARを活用すればWeb会議でも商品の売り込みがしやすくなります。商品のイメージがつきやすくなれば、対面の営業が難しい現代においても、商品やサービスを効率的に訴求できるでしょう。このARを使った営業活動の事例については、以下のページでも詳しく紹介しています。

AR制作会社に依頼する場合の流れ

AR制作会社へサービス開発を依頼する際は、次の流れを取ります。

  1. 事前に打ち合わせを行い、希望を伝える
  2. 制作会社側がプランの見積や完成品イメージなどを提供する
  3. 発注者側が希望へあったプランを確定して伝える
  4. 発注者側が必要な商品情報を提供する
  5. 制作会社側がARモデルを制作する
  6. 発注者側が仕上がりについて確認する
  7. 制作会社側がURLと二次元コードで納品する
  8. 制作会社側から請求書が送られるので料金支払いを行う

希望は数値なども含めて細かく伝えるのがコツです。また制作会社側の提案内容もよく聞きましょう。プランが決まれば商品情報を提供して、制作会社側がモデル作成を行うプロセスへ移行します。仕上がり確認でOKを出した後は、納品が行われて請求書が送られます。今回の開発フローは、「メーカーパーク」を例にご紹介してきました。メーカーパークの料金やプランなどの詳細については、以下のリンクからご確認ください。

自社製品をARで再現!「メーカーパーク」のページはこちら!

自社開発をしたほうが良いケース

一方、自社開発をするのがおすすめなのは次のようなケースです。

制作用ソフトウェアがそろっている

AR制作用のソフトウェアがすでに導入されているのであれば、依頼しなくてもモデルやサービス制作は可能です。ただし操作には専門の知識や技術が必要です。コードを書かずに制作できるサービスもありますが、やはり開発には見せ方や動かし方のノウハウが必要になります。いきなりコンシューマー向けのサービスを提供する、といったことを実現するのは難しいです。

例えば、ARの認識方法1つを取ってみても、目の前の画像を認識する、GPSで位置情報を取得して認識する、空間ごと認識するといった種類があります。それぞれの特性やメリット・デメリットを理解して活用するにも手間が掛かるでしょう。また、プログラミングをする必要が出てくると、初心者は言語の理解や学習から始めないといけないのでハードルが一気に上がります。少しでもプログラミング内容がミスしていたり噛み合っていなかったりすると、エラーの原因になって対応に追われることになるでしょう。

小規模のものを制作する

規模の小さいものを制作する場合は、大掛かりな外注を行う必要はありません。「ちょっとした催し物に、ARモデルを使った制作物を用意したい」というのであれば自社で制作しても良いでしょう。昨今は、コードを使わないでARを開発できるツールもあるので、初心者はそういったツールで制作すると安心です。

例えば、「Scapic」というサービスでは、ECサイトへARといった3Dモデルを開発して埋め込みできます。この他、ECサイトの運営管理をサポートする「Shopify」では、新しくARモデルを作成、公開できる機能をサービスへ追加しました。商品の奥行きや細かい部分を3Dで確認できる機能として、サイト運営者側からも好評を得ています。他にもツールには種類があるので探してみてください。

個人的に活用するものを制作する

ビジネスで提供するわけではなく、とりあえず趣味範囲で試してみたい、検証用としてモデルを1つ作ってみたい場合は、個人でARを制作してみましょう。個人用の範囲内であれば、時間さえ確保ができれば学習しながらモデルやサービス制作にいそしむことができます。将来的にビジネスへ応用してみるのも良いでしょう。

ただし、どんなモデルを作るのか、規模はどれくらいにするか、どんな機能も搭載するのかといった点で制作ハードルが変わってきます。最初はボールなど基本的かつ簡単なモノから作ってみるのがおすすめです。慣れてきたらモデルや機能を増やして、きちんと動くサービスをテスト開発してみてください。

自社で開発する場合のAR活用例

企業に依頼するのではなく、個人でARを制作したほうが良いのは次のようなコンテンツです。

企業のプレゼンテーション資料

自社のプレゼンテーション資料に少しだけイメージモデルを掲載したい場合なども、小規模なものであれば、自社開発で可能と考えられます。
ただし、本格的に作り込みたい場合や高いクオリティが求められる場合はノウハウのある業者に依頼したほうが良いでしょう。

名刺

名刺に商品やサービスのAR動画などを掲載したいときも、自社開発で十分です。ただし、3Dモデルの用意は手間が掛かるのは変わりません。ビジネスで名刺活用する場合は、無理せず外注しても構いません。

個人制作の美術品

成果の1つとして美術品をARで作りたいという場合も、個人開発のほうが良いでしょう。アートの1つとしてARを活用したい方は、時間が掛かりますが学習して高度な美術品を制作・発表して反響を得てみてください。

自社で制作する場合の流れ

個人でARを制作する場合は、次の流れを取ります。

  1. 制作に必要なソフトウェア・ツールをインストールする
  2. ARツールの開発環境・開発言語を設定して準備する
  3. プログラミング、モデル制作を開始する
  4. テストと修正を何度か繰り返してから完成品を用意する

ソフトウェア・ツールは自分(自社)のスキルをもとに選ぶ必要があります。プログラミング分野で少しでも技能がある方は、言語を設定して開発してみても良いでしょう。ない場合はノーコードやローコード系ツールを使いましょう。また少しでもエラーがあると変なモデルや動きになってしまうので、検証作業は必須です。

サービスとしてARを使うならアウトソーシングがおすすめ

今回はARの制作を会社への依頼と個人、どちらで実行すれば良いのかを解説してきました。

ARは個人でも作成できますが、仕事で活用する・サービスとして公衆に公開するといった場合はノウハウのある制作会社に依頼したほうがおすすめです。利用ノウハウも含めて制作会社がサービスを提供してくれますし、サポートまで受けられます。大型商品であればQRコード1つで疑似的に持ち歩いて、顧客へスキャンしてもらうことで確認できるようになります。大きさ変更や配置イメージ確認まで自在に可能です。

営業活動をはじめ、「商品のプレゼンテーションに向けたARモデルを作りたい!」という方であれば、以下のページをご参照ください。営業やプレゼンにAR技術がどのように活用できるか、具体的な導入方法などをわかりやすく解説しています。